思考の違いで結果も違う
日本人と外国人は考え方が違うので、何かに取り組んだ時のゴール地点が違ってきます。つまり、日本人が思い描く結果にならないことがよくあります。
必要な説明量の違い
日本人の上司が外国人の部下に指示を出したけれど、「言った通りになっていない」と頭を抱えられることがあります。
例えば、「10枚ずつコピーしておいて」と指示を出します。
そして、出来上がってきたものは、向きはバラバラ、1枚抜けていたり、端が切れていたりすることがあります。
日本人の上司は当然きちんとページも向きもそろえてクリップやホッチキスで止めてセッティングできているものが出てくると思っています。
しかし、外国人の部下にしてみれば「コピーを取るようにしか言われていない」と。
確かにその通りです。
日本人と外国人との間に、「一を聞いて十を知る」はありません。説明不足です。
元々考え方の違う外国人にきちんと説明しないで、日本人と同じ結果を求めてもしょせん無理な話です。
必要性の基準の違い
授業でフラットファイル(紙ファイル)にプリントを閉じるように指示をします。
日本人なら、プリントに少しだけ折り目を入れて、その折り目を穴あけパンチのしるしに合わせて、穴をあけます。
しかし、留学生はほぼ全員が目分量で適当な位置に穴をあけます。そのため、閉じるとファイルからはみ出るのです。それでも、彼らは全く気にしていません。
そこで、はみ出るとプリントが折れ曲がったり汚れたりするので、ファイルに閉じる意味が半減することを伝え、正しいやり方を教えます。
そうすると、「細かい、面倒くさい」と言います。
「確かに正しいやり方でやったほうがきれいだけれど、そこまでやる必要があるのか」と思うようです。
元々外国人からすると「日本人は細かすぎる」と思っています。
また、「察する文化」なんてないわけですから、彼らは「そこまで言われていない」と言い返してきます。しかし、日本人からすると「それぐらいわかるだろ?屁理屈言うな」となるわけです。完全に考え方の違いで、ある意味どちらの言い分も正しいと言えます。だからと言って、争っていても仕方ありません。
それより、きちんとやってもらうことが大切で、そのためには事細かく完璧に説明をしなければならないのです。
更に言うと、120%説明して70%できればOKという寛容さも必要です。