良し悪しではない思考の違い
中国ではゼロコロナ政策が緩和され、急激にコロナ感染者が増えてきています。
そのせいか、中国では解熱剤が売り切れているというニュースが報道されていました。
そこで、上海にいる中国人の朋友(友人)たちに微信(WeChat)で連絡をしてみたのです。
そしたら、やはり身近でも感染している人がたくさんいるようでした。
そして、「お薬送ろうか?」と聞いてみたのです。
その回答は、ほとんどの人は「大丈夫」ということでした。しかし、一人だけ大量に依頼してきたのです。ちなみに友人は全員、日本語ができます。
では、この回答の違いは何でしょうか?
◎「大丈夫」と返事をしてきた人たち
全て日本在住経験があります。だから、日本人の気質をよく理解しているのです。
もしかしたら、本当にお薬が足りているのかもしれません。しかし、日本人の私が社交辞令で気を遣って言ってきたかもしれないと思った可能性があります。
つまり、日本人の「本音と建前の使い分け」を理解しているのです。もちろん、私は社交辞令ではありません。私も大変な時にたくさん助けてもらったから、恩返しの気持ちです。
また、彼らは頼むと厚かましいと思われるのではないか?と考えたかもしれません。
◎依頼してきた人
彼は日本に住んだことがありません。だから、素直に依頼してきました。なぜなら、中国では遠慮するほうが失礼なのです。
彼からはコロナ前にも上海に行くときに何度か買い物を頼まれました。そして、それを持って行くと、すぐに商品の代金を払ってくれます。「中国人はお金に汚い」と言う人がいますが、決してそんなことはありません。
そのうえ、「人民元と日本円のどちらが良い?」と聞いてくれるのです。とても気が利きます。
実は彼は中国茶店の老板(店主)です。そして、私が中国高級茶芸師の資格を持ち、結構お茶に詳しいことも知っています。そこで、お礼と言って、私の大好きな種類の中でも高級な茶葉をくれるのです。私にとっては一番嬉しいプレゼントです。
買い物を頼まなかった友人、頼んできた友人。どちらが正しいとか正しくないとか、良いとか悪いとかという問題ではありません。文化や習慣の違いからくる思考の違いです。