商売上手な中国人
前回に続き、もう一つ中国人の気質が分かるエピソードをご紹介します。
新型コロナウイルス感染拡大のギリギリ前、2019年12月に上海に行った時のことです。
上海郊外の「金山」に農民画村という場所があります。
そこで描かれている農民画を買いたかったのですが、そこまで行く時間がなかったので市中心部のショップに行きました。
しかし、上海に行った時はいつも立ち寄るので、目新しい商品がなく迷っていました。そしたら、オーナーに「どんなものが良いか?」と聞かれました。
そこで、こんなグッズがあれば良いなというものを色々提案したのです。そして、タオルハンカチが良いのではということになり、ちょうど持っていたので見せてあげました。そしたら、気に入られて採寸をして前向きに商品開発を検討されるようでした。
それから、私はほんの少しだけクリアファイルやメモなどを買いました。そして、帰ろうとしたら「色々教えてもらったし、もうすぐお正月だから」と言って、既に値引きをしてくれているのに、更にたくさんの商品をプレゼントしてくれたのです。ちょっと思いついたことを話しただけなのに、恐縮してしまいました。
これが中国の人の商売の仕方です。一方、日本人は情報を提供してもらったり、人や物を紹介してもらったりしてもタダだと思っている人が多いです。しかし、中国人は違います。必ずお礼をするのです。こちらも見返りを期待しているわけではありませんが、やはりうれしい気持ちになり、また何かお役に立ちたいと思います。
商売上手だなと改めて思い知りました。